みんなで皮むき2025

 12月13日(土)、紙の館裏庭において、紙漉きに使う原料づくり「かわむき大会」を開催しました。このイベントは、紙漉き工程の一つを体験することで、手漉き和紙の魅力を一人でも多くの人に知っていただく目的で毎年行っています。今年は、伝統工芸木炭生産技術保存会さんがわざわざ北海道から、石川県から岡山県に移住された備前焼作家さんなど、新見市内外からご参加いただきました。またこの日は、紙漉き体験ツアーも入っており、にぎやかな一日となりました。

 イベント前日、敷地内で栽培している方からミツマタを、保存会メンバーの畑で栽培しているコウゾを刈り取ってきました。

 参加者に「だんご汁」「おにぎり」と「甘酒」を食べていただくために、おにぎりを握ったり、だんごをこねたりして準備しています。

ただいま準備中!

 コウゾやミツマタの枝は、4時間ほど蒸し器で蒸して柔らかくします。こうすることで、表面の硬い皮がはがれやすくなります。蒸し上がった枝は熱いうちに剥きます。冷めると剝きにくくなるため、ミツマタは二人一組、コウゾは一人でせっせと作業です。

ミツマタはお互い引っ張り合って剥きます
ミツマタの黒皮
コウゾの黒皮

 剥いた黒皮のうち、白くい部分「白皮」が和紙の原料となりますが、このままだと白皮だけにすることができません。外気で干すことで、黒皮からはがれやすくなるのです。

黒皮の束ね方を説明する土屋くん
何回の参加している方は手慣れています
竹竿に干します

  午前と午後、それぞれ1回ずつ剥き作業を行い、お昼に町子さん特製「だんご汁」を食べていただきました。だんご汁の中には「ずいき」と呼ばれる里芋の茎部分が入っています。ずいきは里芋の葉柄のことで、昔から「産後に食べるとよい」「血をきれいにする」といわれていて、ひと昔までは家で作る人がいましたが、今はなかなか手に入りにくくなった食材です。今回のずいきは町子さんが自家製で保存していたもの。紙漉きだけでなく、伝統料理もなんなくこなす町子さんです。
 あまりの美味しさに写真を撮るのを忘れました。食べたい人は、来年参加してください!

  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次